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不動産譲渡益を得た寺岡製作所の株価などの投資情報

東証2部上場企業である寺岡製作所は、粘着テープや磁気テープなどを手掛ける企業です。2010年9月、同社は生産性の向上や合理化をはかるため、さいたま市にある大宮工場の閉鎖を実施しました。その翌月、同社は大宮工場の閉鎖に伴う特別損失について発表しましたが、その額は通期で2億9,000万円にも上りました。その後、2011年3月、同社は大宮工場の跡地を大正製薬に売却します。この時の不動産売却による譲渡益は、その会計年度(2010年4月から2011年3月)の純利益を押し上げることとなり、2011年に発生した東日本大震災による被害を相殺して、なおあり余るものとなりました。この時の不動産譲渡益が大きく寄与した結果、当会計年度の純利益は6億4,900百万円(前期比およそ81%増)となったことが、2011年10月に発表されました。
ではここで、2010年から現在に至るまでの寺岡製作所の株価推移について、簡単に振り返っておきましょう。大宮工場を閉鎖した時期にあたる2010年の秋ごろ、同社の株価は400円前後の水準にありました。その後、2014年の後半までは300円台前半から400円台前半の幅で、おおむね横ばいの値動きを続けます。上記の決算発表があった2011年10月はこの期間のことですが、投資家たちはこれをさほど材料視しなかったため、この時には株価の目立った変動はありませんでした。しかし、2015年に入るとすぐに株価は急騰し、同年2月半ば過ぎには670円という高値を記録します。2008年以来、7年ぶりとなる高値水準です。ところが、その後は下落基調に転じ、2015年の後半には再び400円を割り込むようになりました。2016年に入ってからはさらに軟調に推移しており、同年2月半ばには310円という年初来安値(昨年来安値)を付けます。2016年3月15日現在の寺岡製作所の株価は355円です。